この不景気の後、最初に回復するのは新興国かも

NHKスペシャルの「沸騰都市」というシリーズもので、今回はブラジルを取り上げていました。
ブラジルといえば、BRICsの中に加えられている新興国で、先進国からのマネーの流入によって経済成長してきた国なのだろうと思っていましたが、このNHKスペシャルをみて少し考えが変わりました。
案外と、ブラジル国内の内需に支えられているものなのかもしれないと思えたのです。


さらに、ブラジルのルラ大統領による演説の場面などを見ましたが、80%を超える高い支持率に支えられ、とてもわかりやすく簡単な言葉で力強く「ブラジル経済は大丈夫だ。私たちはアリのようにコツコツと働いてきた」というメッセージを伝えていました。


現在の世界的な景気後退の後の回復シナリオとして、私はアメリカを中心とした先進国がまず立ち直った上で、新興国もそれに引っ張られる形で再び経済成長が始まるのと考えています。
しかし今はこの考えが変わり始めていて、うじうじとしている先進国を尻目に、新興国は力強い内需をもとに先に復活し始めるというものです。


今やすっかり否定されている「デカップリング論」ですが、これからの世界で「デカップリング論」が再び登場する予感がします。
この世界的な不況を終わらすためのエンジンは、新興国の成長であるような気がします。