ブラック・スワン

昨年(2009年)のビジネス書のベストセラーとして紹介されていた「ブラック・スワン」を図書館で借りて読みました。
(リンク先:Amazon
ブラック・スワン(上)
http://astore.amazon.co.jp/stockrymansto-22/detail/4478001251
ブラック・スワン(下)
http://astore.amazon.co.jp/stockrymansto-22/detail/4478008884


序盤で、著者がこの本のことをエッセーであるといっているように、気楽に書かれているような文章です。精緻で数学的なモデルで作られたいわゆる「経済学」に対して著者はとても批判的で、ときに喧嘩腰の口調で批判をしているあたりは、まさにエッセーらしくて、楽しんで読むことが出来ます。


著者は、本の中では哲学者のような教養のある学者のように思えますが、トレーダーとして働いてもいます。現実のトレーディングの世界を良く知った上で、著者は、世間の経済学が想定しているよりも現実の世界はもっとランダムで予測不可能なことで満ちていると繰り返し主張しています。


ところどころ難解な記載があったので、そういうところは読み飛ばしてしまいましたが、それでも十分に経済への見方を変えさせてくれる一冊でした。