「アニマル・スピリット」

昨年にビジネス書ランキングに名前が出ていた「アニマル・スピリット」(著:ジョージ・A・アカロフ、ロバート・J・シラー)。図書館でも人気があったため数ヶ月間の順番待ちをして、やっと先日読むことができました。


リンク先:「アニマル・スピリット」(Amazon
http://astore.amazon.co.jp/stockrymansto-22/detail/4492313982


2008年の金融危機がなぜ起きてしまったのか、という議論が昨年もありましたが、それを説明する1つの要因がこの本の中で明らかにされていると思います。合理的な行動だけをするということは、どうしても出来ないのが私たち人間であり、そんな不合理的な行動によって金融危機は引き起こされます。


この本の本題ではないのですが、米国のこれまでの株式のリターンは実質ベースで年率7%、そのうちキャピタルゲインは2%、インカムゲインは5%、ということがこの本の中で書かれていました。長期的には株は利益が出るといいますが、その利益の源泉は配当金のことだったのか、と心の中で引っかかっています。


さてこの本の読後の感想としては、前半部分は退屈で、もう読むことをやめようかと考えてしまうくらいでしたが、後半部分は一転して面白く読みました。最後に書かれている訳者あとがきも読まれることをお奨めします。本書に書かれていることの不正確な箇所などをさりげなく指摘していたりして、冷静な視点で本書の内容を確認することができます。