リスク管理と通貨

世界の各国の政府が抱えているリスク、ソブリンリスクが懸念点として話題になっています。
世界の金融システムを破滅から救うために各国が国債を大量に発行したものの、今度はその国債発行者の政府のリスクが注目されるようになっています。
ギリシャの問題と、ユーロへの懸念がよい例です。


政府のリスクが表面化すると、その国の国債が売られるとともに通貨も売られる可能性があります。
通貨の大幅下落は、その通貨建てで保有している資産価値が下落することに繋がります。
どの通貨を持つかは、重要なリスク管理になります。


私は基本的に円で収入を得ていますが、日本の財政状況は、悲観的に捉えざるを得ない状況に追い込まれています。
財政再建への道筋はおろか、さらに財政悪化を続けていきそうです。
どこかで金利が大きく跳ね上がり日本政府の財政も危機的な状況に追い込まれる、となる可能性があります。
したがって、円で大きな資産を持っていることは、リスク管理上好ましくありません。


そうなると、米ドルかユーロでしょうか。
いずれも財政に問題を抱えていますが、日本円の一点に集中しているよりは、分散させたほうがマシでしょう。
あとは、豪ドル、英ポンドといったところでしょうか。
あまり大きな規模の通貨ではないのですが、小口に分散させることも考えた方がよいかもしれません。


ちなみに、現在の私のポートフォリオにおける通貨の状況は、こんな感じでした。
円: 約50%
米ドル: 約30% 
ユーロ: 約5%
香港ドル: 約10%
その他: 約5%


ユーロは、MMFや債券、定期預金くらいと投資先が限られるので、保有しづらいという弱点があります。
しかし市況をみながら、円を減らしてユーロやその他に少しずつ振り向けていきたいと考えています。