ライブドア上場廃止 (2)


ライブドア保有する個人投資家といえば、デイトレードなど企業の内容と関係なく値上り益を狙って売買する個人が多いといわれていました。
それにも関わらず、ライブドアの場合、上場廃止になっても保有し続ける個人が多いことに私は興味を持っています。


色々な思惑があるとは思いますが、市場で売買ができなくなる銘柄を保有し続けるという考え方をする人が多いことに驚いています。


私の場合は、ライブドアが持つ企業価値に投資しました。
確かに堀江容疑者をはじめとした旧経営陣は人を欺くことをしてきたので裁かれるべきです。
しかし、それは旧経営陣の罪であってライブドアという企業(従業員や事業)の罪ではありません。
たとえば、ライブドアポータルサイトやブログも価値あるものですし、子会社や関連会社が提供しているサービス(会計ソフト、ネット証券会社など)も価値あるものです。


経済が成熟し、社会主義的体制から資本主義的体制へと舵を切った日本では、投資の概念を皆が持つことがこれらから大事になると私は思います。
つまり、
従来の「稼ぐ→消費する」というサイクルから、
「稼ぐ→投資で増やす→消費する」というサイクルへ
変化することです。
投資の概念を持ち込まなければ、今後日本経済が活性化されることはないでしょう。
その変化は、所得収支黒字が貿易黒字を上回るという形ですでに起こりつつあります。(以下のNIKKEI NETの記事参照)
http://www.nikkei.co.jp/keiki/kshuusi/


ライブドアは日本社会に対し、「投資」とは何なのか、という疑問を問いかけてきました。(良くも悪くも。)
老若男女を問わず投資に興味を持たせ、そして資本主義についての議論を巻き起こしました。
そして結果的に、ライブドアは、資本主義の色々な負の側面を見せてきました。
上場廃止後もライブドア保有し続ける人が多いということは、それだけ「企業とは」「投資とは」「資本主義とは」について興味をもたれている方々が多いということではないのでしょうか。


※私が株式投資を始めたきっかけは、ライブドアによる日本放送買収の一連の出来事です。